「希姫!これは?」

「わっ可愛いね!」

「えー、希姫はこっち!」

「え、ちょっ…」

「違う違う!希姫はこっちなの!」

「え?え?」

「「「って訳で、これ全部試着室

持ってて着てね?」」」

なんと私に持たされた服は、

全部で30着程。

「えぇっと…これを…」

数秒コーディネートを考えた。

「これでいっか…」

シャーッと試着室のカーテンを

開ける。

「ど、どうかな?」

「わぁっ!似合ってる!!」

「どうやったらそんなコーディネート

出来るのー?」

「やっぱ一次審査合格しただけ

あるね!」

「あ、ありがと…。どれ買おう…」

「あ、それなら大丈夫!!

全部買おう!」

智香ちゃんが言うには事務所のお金で

買って、それをデビューしたときの

為に持っておくらしい。

「え、もったいないよ…」

「大丈夫大丈夫!!」