右翼軍を指揮するジュセフも一気に進軍し、

ホルス国軍は総崩れし始めた。


「…ラメセスの作戦か?」

私を睨みつけグリフが言い放つ。


私は微笑みを浮かべ、

「この作戦の提案者は私です。

もう戦は決着したも同然のようです。

戦っても何の意味もない・・・

このままご投降願えませんか?

もう戦のない、平和な国になっても、いいんじゃないですか?」


私の言葉に、グリフは鼻で笑った。

「…バカな事を」



「戦なんてない国づくりをしませんか?

ラメセス王は、もう戦はしません。

あの人は、誰よりも戦を嫌う人です・・・」



「…私は戦が好きだよ。

…だから、この場で、ミラ。

君を殺す・・・ラメセスの怒り狂った顔を、

見て見たいからな」


そう言ったグリフは、勢いよく、

私に剣を振りかざした。

そして次の瞬間、グリフの剣は、

私のお腹めがけて突き刺さる・・・


この場で、私の命は終わってしまうようだ・・・

「「ミラ!!」」

2人の声が、私の耳にと届いた。

それはもちろん、

ラメセスと、オシリスの声・・・