「……えっ?!なっ?!…ここって…」


状況把握が追い付かない田中は口をパクパクさせている。


「……ここってどこだー?」


気づいたら、最初に教師Aにしたのと同じ質問を繰り返していた。




「……どこって…。……体育館の用具倉庫に決まってるけど」


女子生徒は変な相手を見る目で田中を見た。



それを聞いた田中の頬がヒクっと震えた。


「……おい。どういうこった?クソ教師ぃ」


怒りでギチギチとぎこちない動きで振り返ってみた先…。


「どういうことって…。普通に考えて、授業とは学校でやるものに決まってるだろう」


両手を軽くあげ、教師Aは平然と答えてのけた。