「はぁ………最低」


私は机にふせる

最低だ。
あんな真っ直ぐな心を汚そうとしている

「…ため息をつくと幸せが逃げるよ?」
「!?」

ふせっていた私の目の前には彼がいた。
吉野尚治教授。

「……帰らないの?閉まっちゃうよ?」
「………もう、帰ります」

私が席を立つと教授は私の腕をつかんだ

な、なに?

私は教授の顔を見る

彼は優しく微笑む

「……そういえば君は、助手だったね。少し、手伝ってもらいたいことがある」
「?」

先生は私のつかんだ腕をひいて
そのまま私を教授室につれていった