千代はにかっと笑った。

「たん、てい?」
「………そうよ。私の父、探偵なの。だから、杏子の家族を殺した人について調べることができるかもしれないわ?こんな有力な人物を、逃がしていいのかしら?」

千代は胸を張る
私はそんな千代を見て吹き出す

「………ダメ。逃がさない」
「ふふ」

千代、ごめんね。

あなたも罪に巻き込んでしまう。

ごめんなさい。

「じゃあ、私は早速調べてみる」
「うん」

千代は席をたつと足早に去っていった

「………ごめんね、千代」

その後ろ姿に微かに呟いた。

千代がいてくれたらから私はいま、生きてる。
死ぬことしか考えてなかった私のそばにいて
生きることを教えてくれた。

そんな千代を復讐に巻き込んでる