Seasons

「はいはぁい」

「ごめんね。また夏休みに遊びに行こうよ」

「そだね」

「じゃあね、亜妃と侑子ー」

うん、ばいばいと手を振って、カラオケに行く子達は街の方へ、私達は駅の方へ歩き出した。

賑やかで楽しそうな声が遠のいて行く。

もう4時近いというのに日はまだ高くて、空は無神経なほど澄んでいた。

隣を歩く侑子は、携帯でひたすらメールを打ってるようだ。

1ヶ月前にできた彼氏かなぁ。
そんなことを思いながら、退屈しのぎにパタパタと通知表で仰ぐ。

暑いなぁ、全く。