Seasons

十分も歩いてないのに汗が噴き出してきた。

セーラー服が肌に張り付き、スカートが足にまとわりつく。

白いセーラー服が汗で濡れると下着が透けるから、私は胸元をつまんで、風を送った。

駅について、改札に定期を通す。ピンポーンと、なんだか暑さを増すような、間抜けな音がした。

「暑いね…」

ぽつりと呟くと、侑子がそっと顔を上げて、

「ジュース飲む?」

と、鞄からジュースを出してくれた。

侑子がくれたジュースは、少しぬるくて甘ったるい味がした。