「柴崎さん、中へどうぞ…」


診察室に入った。


「柴崎さんですか?どうぞ…」


言われるままに、椅子に腰かけた。


「相原さんですが…最近疲れたり、ストレス抱えるようなことありましたか?」


先ほど婚約者と言ってしまい、瑞希と出会ってから何日もたたない祐輝には、何て答えたらよいのかわからなかった。


ただ、自分の入院や離婚の事で負担をかけたのは確かだった。


「私が過労で倒れて入院したり、心労は重なっていたと思います」

「そうですか…柴崎さんは、相原さんの病気について、詳しく知っていますか?」


「幼い頃から腎臓が弱いと聞いていますが…」


「じゃあ詳しくはまだ…」


「はい…」


「先生!彼女は今どうしてるんですか?大丈夫なんですか?」


「今、点滴をしています。昨日から尿が出てなかった様子ですね…」


「言ってました」