【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間

ずっと一人で病気と闘ってきた瑞希を思うと、可哀想で仕方なかった。


祖母がいたといっても、四六時中ついていたわけではないだろう。


小さな頃母を亡くし、悲しみに耐え、病気と闘ってきた瑞希。


それでも前向きに、明るく振る舞う姿が、祐輝の心を動かす。


「瑞希、病気早く良くして、一緒に家族になろう。瑞希が求めていた、あったかい家庭作ろう…だから、きちんと入院して検査して、これからは俺のために元気になるって約束して…」


「祐輝…」


「いいかい!俺が絶対元気にさせるからな~早く元気になって、ドライブもいかなきゃな~」


「うん…私頑張る」


「よし…いいぞ~瑞希~さぁ、傍にいるから、少し眠りなさい」


「ありがとう…」


瑞希が目を閉じると、涙が頬を伝った。


祐輝は涙をそっと指先で触れると、瑞希が眠りにつくまで頭をなでていた。