「わかった…ごめんな~もう一人にしないから…涙拭いて」


「うん…」


立ち上がる瑞希と一緒に祐輝も立ち上がると、瑞希を抱き寄せた。


人を愛しいと思うのはこんな瞬間だったのかもしれない…


今祐輝は瑞希が自分にとって、本当に大切で、愛しく感じている。


瑞希とだったら、やり直せる気持ちでいた。


「瑞希…キスしていいかい?」


祐輝の胸の中で、瑞希がうなづく…


そっと瑞希を自分から離すと、瑞希の唇に触れた。


初めての瑞希を気づかって、決して乱暴なキスはしない…


触れるだけの優しいキス…


汚れを知らない瑞希にとって、祐輝が何もかも初めての存在になる…


そんな瑞希の唇に触れながら、祐輝は瑞希を抱き寄せた。


「大丈夫だよ…俺がいつも傍にいるから…」