祐輝は全て話すことは止めた。

今母親に話すことで、状況が悪化するのは、目に見えてわかる。

「腎臓が少し弱くてね、疲れたりすると、体にムクミが出たりするんだ。そうなった時には、入院して点滴したら良くなる。今日は、引越しとかの疲れが多分出たりしたんだろう…父さんが倒れた時に、向こうの病院から紹介された病院が、これからの瑞希の病院になるから、担当医もついてるし、何も心配ないんだよ」

「祐輝…瑞希ちゃん子供を生むことなんて、できるのかい？」

「本人も欲しがってるし、考えていくつもりだよ。でも、まだ瑞希も若いし、これから2人で少し楽しんで、ゆっくり考えていくよ。晴香の時になかった新婚生活ってのを、少し楽しむつもりでいるんだ」

「じゃあ命に関わるような病気ではないんだね…」

「大丈夫だよ！そんなに心配することはないから…ただ…瑞希が気にするから、あんまり瑞希には言わないって約束してくれないかな。彼女、俺と結婚するってこともすごく気にしてて…俺が瑞希を必要としたんだから…」