瑞希が薬が効いて眠る前に、夜にまた来ると言い残し、病院を出た。

これから帰って、母に伝えなくてはいけない瑞希の体調…

どう話しても、とにかくことが大きくなるのは間違いない。

引越ししてきたばかりアパートのドアを開けると、待ってましたとばかりに、母親が出てきた。

「祐輝!いったいどういうことなんだい?瑞希ちゃんの様子見てるとただの疲れとかじゃないよね。何か病気持ってるのかい?…瑞希ちゃんどうしたんだい?一緒じゃないの?」

「母さん、落ちていくれないかい。母さん言ってくれたよね。二人のことだからって」

「言ったよ!でもそれは祐輝が新しい家庭を普通にやっていけると考えて…」

「母さんの考える普通の結婚て何?俺は晴香と結婚して、子供も生んだ。でも離婚した…これだって、母さんの言う普通の結婚ではないだろう。瑞希にとって、結婚前に何かがあったとしても、自分達が幸せだったら、それが俺達にとっての普通の結婚…幸せな結婚て考えてくれたらいいだろう…」

「でもね…祐輝…」

「母さんが心配すると思ったからふせていたんだけど…瑞希は持病があるんだ…」

「持病って…?」