会館を出て、3人で予約したホテルに入った。


憲吾が持ってきてくれた衣類に着替えて、大浴場に入りに行く。


湯船につかりながら、世利は晴香に話す。


「ママ…私って…蓮パパの子供なんじゃない？」


突然の世利の言葉に、一瞬言葉を失った。


「何言ってるの…世利は憲吾の…」


「私のパパは、パパだってわかってるの。可愛がってくれているし、私もパパ大好き…でも、私小さい頃に、ママのおばあちゃんの近所の人に、ママパパと別れて違う人と結婚したんだね～って言われたの。でも、私パパ好きだから、ずっと聞けなかったんだ。今日蓮パパに会って、彩音ちゃん見て、自分に似てるな～って思ったの。違う？」


隠すことは無理だった。


世利自身がここまで感じとってしまったことを、誤魔化すことなんてできなかった。