「赤ちゃん生めないのですか?」


「生めないことはないと思いますが、相原さんの場合、妊娠中にトラブルがおきる可能性は大きいです。ですから…もう少し体の様子をみて、時間をかけて考えた方がいいと思います。柴崎さんにも話してあります」


「はい…」


「まずは、相原さんの体が一番ですよ。母体が大変だと、赤ちゃんにも影響が出る場合もありますからね。わかりますね」


「はい…」


「このまま順調に行くこと願ってますよ」


「ありがとうございます」


薬をもらって、病院を出ると、祐輝から電話が鳴った。


「どうだった?」


「今のところ問題ないって~」


「そうか~良かった~」


「まだ帰れないの?」


「いや、もう終わるよ。待ち合わせしようか」


祐輝は病院近くの百貨店の中の喫茶店で、待ってて…と電話を切った。