【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間

思ったとおりだった。


母は全部知っていた。

晴香の体調を気にして、憲吾と言わないでいたらしい。


祐輝が体の弱い人と結婚したのは何故なんだろう…好きになったからしか答えはないだろうが、結婚していた頃の祐輝を思い出すと、想像がつかない感じがする。


再婚をすぐ決めて、子供のことで憲吾に電話してくるなんて、よほどのことなのかもしれないと考えていた。


そして…


自分は憲吾の子供を妊娠できない…


モヤモヤした気持ちの中で、今回は妊娠した。


喜びより不安の妊娠…


まして、晴香の気持ちの中に、この半年間、祐輝の結婚相手のことが気になっている自分がいた。


世利の顔を見るたび、祐輝を思い出す。


恋愛感情もないのに、ただ見えないことが、気持ちを不安定にさせる。