Fake ~偽りの関係~




15分後



「落ち着いた?はぃ。」


リクは私にミルクティーをくれた。


甘くて優しい味。


きっと記憶のあった私はこれが好きだったんだと思う。


「せな…笑って…泣いた顔はつらい。記憶がない間くらいはずっと笑ってて。」


記憶がない間くらいは…。


記憶があった頃はそんなに泣いてたんだ。


「笑う。」


リクはニコッと笑って抱き締めた。