Fake ~偽りの関係~




「ちょっと、速い!!怖いって…」


つい、叫んでしまった私。


「しっかり、捕まれば大丈夫だから。」


そういわれて 、思いっきり抱き付いた。


その時、懐かしい香りがした気がした。





あれ、なんでかな。


涙がこぼれてきたよ。






「せな、とりあえずコンビニ行くけど、どうす…」


リクの顔が一瞬強ばった。


「せな?そんなにバイク怖かった?ごめん。」


違う、違うよ。


私は必死に左右にくびをふった。


「じゃあ、なんで?」


「わかんない…わかんないけど、リクの匂いが懐かしくて、悲しくて。」


わかんないよ。