「もう、びっくりするじゃないですか!」


危なかった。


もう少しユウキ先輩が来るのが遅かったら、泣いてるところ見られてた。


「ごめんごめん!驚かせようと思って。」


「しかもまだ授業終わって2分くらいしか経ってないですけど。」


「だって授業終わって走ってきたからね。」


どうりで汗だくだ。


「何でですか?」


聞くと、すごく嬉しそうな笑顔であるモノをバッグから取り出した。


それはただの紙にしか見えなかった。


「じゃーんっ!!」


そう言いながら見せてくれたのは、


「…園芸部の活動を承諾することをここに証する?」


「やっと貰えたんだよ。前に園芸部復活できないのかって話したでしょ?それからずっと先生に頼み込んで今日!やっと認められたんだ。」


「え?ってことは」


「うん。今日から紫苑ちゃんと俺は園芸部員だよ。」


あたしとユウキ先輩が園芸部…。


「本当ですかっ!?夢みたい…今日からあたしとユウキ先輩の二人で、園芸部なんですよねっ?」


ずっと花が好きで、ここでユウキ先輩と一緒に園芸部の活動をできたらなって思ってた。


それが叶うんだ。


「あ、いや、あのね。…二人じゃないんだ。」


あたしの喜びを遮るかのように、暗い声でユウキ先輩が言う。


「え?」


「紫苑ちゃんも俺も園芸部員なんだけど、部の活動を承諾してもらうのには、3名の活動希望者が必要で…。」


3名?