「…っぷはぁっ!溺れ…る…?」 彼は立ち上がって一瞬叫んだ。 男子にしては少し高めの声。 だけど、男らしい声だ。 溺れている夢を見ていたんだ。 なんか面白い。 ークスクス… 思わず笑ってしまった。 彼はその声に反応したように キョロキョロ周りを見渡した。 …? 俺には気づいていない。 俺を探しているのか…? というか、 さっきの笑い声の主を。 「ここ、ここ。下だよ」 声をかけてみると 彼が徐々に目線を下げてくる。