「そろそろ離して」 思ったより低く出てしまった声。 「ぇ、何よ〜。 拓斗、怖ぁい」 那呼も驚いているようで でも、おどおどしているのを隠そうとしてるのが手に取るようにわかる。 「ば、バイバーイ。 拓斗、また後で〜!」 また後でなんてないよ…。 ーはぁ… 「王子様も大変だなぁ」 「女好きの智樹にお願いがある。」 「那呼を手のものにしろ、なんてヤだよ?」 「やっぱりダメ?」 「ダメ! 俺は那呼、嫌い!」 やっぱりか…。