ーうわぁ!


視線の先には
まだ学校では見たことないけど、すっごく顔の整った男の人が下から私を見上げていた。


どこかで
今年、この学校には王子と呼ばれる者が2人いる
と聞いた。


きっと、コイツがそうなんだろう…。

同じ王子と呼ばれる者の直感というものだ。



「いつからいたんですか?」



ネクタイが深緑だから1つ上の先輩。

つまり2年生だろう。

でも…淡々と言い放つ言葉たち。



「ん〜…。君が寝ている時くらいかな?1年生の王子様。」


ーっ!!

こいつも私のこと王子ていうかっ!


「そうですか。
まぁいいです、関係ないことですし。
では失礼します、2年生の王子様」