「へへへっ」


乾ききっていない目で

少しまだ濡れている顔で




あたしは笑顔を作った。









「あたしね、

虹ちゃん見てたら

日和を見てるみたいに思うんだ」





「・・・え?」






「ちょうど1年前。

あっちの世界に入って俳優業を始めた頃ね、

日和も虹ちゃんのことで悩んでたんだよ」





そう言いながら

あたしの横にそっと座るお姉さん。