「そっか、良かった。」

また篠崎君はニッと笑う。

「なんだよてる、俺に不満でもあんのかぁー?」

あれ......、

『篠崎君の前では名倉君、
 猫かぶりじゃないんですね。」

名倉君と篠崎君は目をぱっちりさせた。

「あのさ
 だから別にな?

 猫かぶりじゃないんだよっ。

 他の奴は綺麗事ばっか言うよーな奴を
 なんか夢見てっからよー、
 俺がそれ演じてやってるだけなんだよっ。」

名倉君は、フンッと少しだけいばっていた。

そっかぁ...?
じゃあ、良い事なのかな?

『名倉くんて、良い人なんですね。」

「おう。」

...あ。

篠崎君のこと忘れてた。
と思い横を見ると、

...なんかニヤニヤしている?......。

『どうかしましたか篠崎君。」

「いやいや、
 君ら......、
 田中さんと名倉めっちゃ仲良すぎ!」