「た...た、なた、たな...
 
...なんなのあの人。
ブツブツ言ってて気持ち悪いな...。

(しかもなんかわたしに
向けて言ってそうだし...。)


たなかぁぁああぁあぁぁああああ!!」

うわー、やっぱわたしだ。
......って、あ。

『名倉君。
 何ですか、気持ち悪いですね。」

「はっ、誰に言っている。
 これでも毎日3人以上の女子生徒から
 告白されてる身なんですけどね。」

名倉君はそう言って
自分の髪をサラッとかきわけて

フッ

とどや顔をしてきた。

『...皆さん、趣味が悪いってことでしょうね。」

本音がまたポロっと出てしまった。
でも返ってきた言葉は、

「田中さんも毒舌ー」

と表情まで笑顔。
本当に性格がコロコロ変わるオカシイ人だ。
...と思ったけど、

後ろにはいつも名倉君を取り囲んでる内の女子
3人が立っていた。