ワイン恋物語

そう言えば、学生時代に結構いたな。

友達ヅラして、あれやこれや言うヤツが結構いたな。

メアドの交換だ、テスト前だからノート写させてとか、宿題写させて、あれ貸してこれ貸して…こんな人、わたしの周りにいたな。

ことあるごとに友達だとかえらそうに口をたたく人が結構いたよね…。

そう思いながら、わたしは息を吐いた。

話を続ける彼女に視線を向けると、
「業務中なので失礼します」

感情が全くこもっていない口調で言った。

「えっ、ちょっと…」

まだ話を続けたそうな彼女から目をそらすと、厨房へと足を向かわせた。