純白のウエディングドレスに包まれたわたしを、ステンドグラスのマリアが見下ろしていた。

わたし、本当に結婚するんだ。

目の前にいるのは、わたしの夫になる遠藤さんだった。

「つぐみ…」

慈しむように名前を呼ばれて、顔にかかっていたベールをあげられる。

その時だった。

バタン

その音に視線を向けると、ドアが開いていた。

1人の女性が教会に入ってきた。

「――キミカ…」

その女性の顔を見た遠藤さんが呟くように言った。