そんな沈黙を破ったのは



「………消えて」



女だった。





「…え?」


恭介は
言葉の意味が分からず
戸惑う。






「…だから…、

　あたしの前から
　消えてって言ってるのよ!!!」





!?



店内だというのに、
狂ったように叫ぶ女。





怒られたと思ったのか、
俺にしがみつく恭介。




「…大丈夫だ」



恭介にだけ聞こえるように
そう言って、



「…な「何のつもりですか」



!?


俺の言葉を遮ったのは、




「…楓…」