「どこかの族に
 入ってるのか?

 麗のその強さなら
 女でも受け入れてもらえる」




予想外の質問で
少し動揺する。


女の姿なら
族関係のことには
無縁だと思ってたのに。




「入ってないよ。

 それに、
 あたしは強くなんかない」




そう、あたしは強くなんかない。



あの時駿に言った言葉。

あれはあたし自身に
言った言葉でもあった。