青春の1ページ


式が終わって

みんなが挨拶に来てくれた。

「おめでとう、新一、綾女さん。」

その声に聞き覚えがあった。

「美風....久しぶり。」

「かっこいいね。やっぱり。

タキシードとかすごく似合ってるよ。」

ピンク色のチュニックをきた

白石美風さんが立っていた。



「あっ。」

新一くんが声をあげた。

「やっぱり気づくよね。」

白石さんが軽く笑う。

「お姉ちゃん。」

白石さんが呼んで来たのは

「久しぶりね。新一くん。」

「美影さん....」

そこに来たのは

クリーム色のワンピースをはいた

すごく綺麗な女の人が

微笑んでいた。

左手の薬指には

小さな綺麗なダイヤが埋め込まれた

シルバーのリングが光っていた。





「お姉ちゃんね。

結婚したんだ。」

「そっか。」

「ごめんなさいね。あの時は。」

「結婚した方は....あの?」

「えぇ。

今の私は宮下美影になりました。」

「おめでとうございます。

良かったですね。」

「今は雫ちゃんが

了と上手くやってくれてるみたいで」

「はい。雫には迷惑かけました。」

美影さんはふいに寂しそうな顔をした。

「あの時は本当にごめんなさい。

私は彼の優しさに甘えてしまったの。

彼が亡くなったって聞いたとき

ホッとしてしまった自分が

今でも許せなくて....」

「その気持ち、僕もわかっちゃうんです。」

そういうと私の肩を軽く叩いた彼は

「慎爾が愛した女の子は彼女です。

旧姓、工藤綾女さんです。

今は水崎綾女さんになったけれど」

彼女は少し驚いた顔をしたけれど

すぐに目を細めて

彼女は微笑んだ。

「はじめまして。

おめでとう。」

「あっありがとうございます。」

「今は新一くんを愛しているのね。」

「はい!」

戸惑いもあったけれど

その言葉にだけは

すぐに返事をした。

「それなら良かったわ。

ねっ、美風。」

「うん。」

そういうと白石美風さんは

私達に近づいた。

「私、フランスに留学することにしたの。

私も広い世界を見つめる旅に出ることにした。

だから、新一も

綾女さんと幸せになってね。」

そう言い切ると彼女は

私に振り返った。

「新一を幸せにしてあげてね。」

その彼女の言葉に大きく頷いた。

彼女の瞳にもう迷いはなかった。

「じゃあね。

今日は本当におめでとう。」

そういって彼女たちは

わたし達に大きな花束を渡すと

わたし達から離れていった。