青春の1ページ


春なのに風が冷たい。

多分これは春の風じゃなくて

私の心に吹く冷たい風。

「詩織....」

薫の声が怖かった。

大好きな声なのに

今、聴くのが怖かった。

だってあんな酷いこと言って

きっとあなたに嫌われちゃったから。

「なぁ、詩織。」

「お願い。

今は何も言わないで。」

薫の顔が見れなかった。

「期待なんてさせないでよ。」

私の瞳からまた涙が溢れる。

私、綾女が大好きで

綾女を守るために強くなりたかった。

だから自分の弱い部分を隠した。

でも、綾女が

私がいなくても大丈夫だと思ったら

私の性格の意味がなくなって

空っぽになった。

空っぽになったとき

私の弱さを埋めてくれたのが

薫だったんだ。

嬉しかったんだよ。

薫が本物の私を受け入れてくれたから

私はここまで潰れずにこれたんだから。

だから

薫にだけは嫌われたくなかった。

でも、薫を知れば知るほど

薫を知りたいって気持ちが強くなって

友達だけじゃいやになった。

ダメだな。わたし。

こんな汚いわたし、

薫に嫌われて当然だ。























「詩織、














期待していいんだよ....」

ふいにそんな甘い声が響いて

気づいたら

私は

薫の

長くて細い腕に





















抱きしめられていたんだ........。