「あった。」
俺の名前はB組にあった。
3年B組12番。
高校3年間ずっと出席番号12番だったなぁなんて
くだらないことを思い出していた。
クラス表を改めて見てホッとする。
B組に綾女の名前がなかったから
同じクラスになれば
また気持ちが抑えられなくなる。
彼女の名前はA組で見つけた。
A組には水崎新一の名前もあった。
そうだ。これでいいんだ。
そう自分に言い聞かせた。
でも、未練なんてないはずなのに
綾女の名前をみるだけで
何故か心が締め付けられるように
苦しくなる。
俺が背中を押したのに
好きな奴の幸せさえ
祈れないなんて
俺は最低な人間なのかもしれない。
別れてから4ヶ月がたっても
あの笑顔やあの輝きが
俺の中で
まだ生きている。
その感情に気づくのが
怖くて
情けないな俺。
心で一人で苦笑する。
俺は大人になりきれていないのかもしれない。
A組のクラス表から
D組のクラス表に目をうつす。
知ってるやつもあまりいない。
この一年
どんな一年になるだろうか。
そんなことを考えて
新しいクラスメイトの名前を
上から下へと見ていて
ふと目が止まった。
児玉詩織
見たこと
聞いたことがある名前。
でも、誰だっただろうか。
俺はこの時決めたんだ。
彼女と1番に友達になろうって
何故かは自分でもわからなかったけど
俺は新しい決意を込めて
新しい教室に向かった。
「なんかいい顔してんぞ。」
なんて
篤人に言われながら…

