大好きだったあの人は
今、どこにいますか?
あなたに私は見えますか?
私の今の生き方は
あなたから見て
どうですか?
もしも見えていたら
空に大きな丸を描いて?
「あっ!」
空の狭間に見えたのは
ふわふわの白い雲で描かれた
大きな丸。
「ありがとう。」
私の頬から涙が伝う。
私はもう一度呟いた。
「ありがとう、慎爾くん。」
その雲は偶然できて
あなたに関係がなかったとしても
私はもう一度歩き出す。
大好きだったあなたに
恥じない生き方をするから。
もしもあなたが見てくれているなら
私は嬉しい。
思い出をたくさんありがとう。