青春の1ページ


工藤綾女に彼氏ができた。

そんな噂を聞いたのは

美風と別れた2日後だった。

頭から冷水を浴びせられたように

ショックだった。

まるで

美風の優しさも

僕の愛も

全部否定された気がした。

綾女ちゃんの彼氏は

隣のクラスの

咲田薫。

サッカー部のエースで

顔立ちの整った

男女共に人気の

イケメンだった。

勝てるわけがないのに

悔しかった。

彼女を傷つけたのは

紛れもなく僕だったから

彼女の決断に

何かをいう資格なんてないけれど

僕は



綾女ちゃんが好きだ。

その真実に偽りなんてないから。

君に恋人ができても

諦めるなんて

そんなのできない。

綾女ちゃん以外の女の子を愛せたら

僕はどんなに楽だっただろうか。

美風を心から愛せたら

美風を傷つけずにすんだ。

でも、どんなに犠牲を出しても

彼女を選んでしまった。



いっそ、君の口から

大嫌い

の言葉が聞けたら

僕は君を諦められたのかもしれない。

でも、君は僕を惑わせる。

優しく僕に微笑みかける。

遠い…

君は遠いよ。

この間まで

すぐ近くで

笑って

おはよう

っていってくれた君。

幸せだったことも知らないで

僕はそれ以上を望もうとした。

だから罰があたったんだ。

もう一度、君に

おはようって

笑いかけてもらおうなんて

もう願わないから

せめて

君を想うだけ

もう少し許してくれませんか?


綾女ちゃん。

好きだ。大好きだ。

だから…だから…

どんなに遠くてもかまわないから…

僕に




君の幸せを祈らせて。

もう少しだけ

君を想わせて?

君を愛している僕の月日に偽りはないから。