青春の1ページ


「ねぇ。」

校門で私は女の子に声をかける。

女の子は動揺しているみたい。

その女の子の名前は工藤綾女。

色白で

長い茶色の髪は美しくて

顔立ちも綺麗な




私のライバル…


「あの…なんですか?」

明らかに私に怯えている。

きっと私のことを知ってるんだ。

思わず作り笑いを浮かべていた。

「はじめまして。

私、新一くんの婚約者の白石美風です。」

嫌味ったらしく婚約者を強調してやった。

「こ…んやく…しゃ?」

「工藤綾女さんだよね?」

「あっ、はい。

わたしのこと、なんで…」

「そんなことどうでもいい!」

思わず声をあらげてしまった。

彼女に詰め寄る。

「二度と新一に近づかないで!

新一は私の大切な婚約者なの!

絶対に新一はあなたなんかに渡さない!」

美しい彼女の顔がひどく歪む。

彼女はうつむいた。

ひどいことしているのはよくわかっていた。

でも、私は新一だけを見つめ続けてきた。

なのに、新一は工藤綾女だけを

今まで見つめている。

新一をずっと見てるからよくわかる。

でも、この女は

新一の存在さえ知らなかった。

そんな女に負けたくない。

この間、新一に婚約破棄を提案された。

嫌だった。

新一を脅して私を見るように要求したら

私への愛情ではなく

彼女を守るためだけに

その要求をのんだ。

最初はそれでもよかった。

彼とキスする度に幸せだったし

絡む舌や甘い声が

私を満たしてくれた。

彼と一つになる度に

私は愛されてると実感した。

でも、今は…

嘘の激しい愛情が苦しい。

新一はキスしてるとき

いつも激しくてなげやりで

ただやりたいだけにしか見えないの。

だから…

私だけをみてもらうには

工藤綾女とたちきるしかなくて

それが愛じゃないとわかっているけど

私にとってはそれが狂った愛なの。

新一さえ傍にいてくれれば

それだけが愛情だ。

胸に残る罪悪感を握りつぶして

その場をさろうとした時…





「気づかなきゃよかった…」


工藤綾女はうつむいたまま

こんな言葉を呟いた。