粉雪が降れば嫌でも思い出してしまう。

貴方…水崎慎爾君のコト。

あの寒い冬の日。

慎爾君は泣いてる私に
何も言わずにコートをかけてくれた。

慎爾君が大好きだったのに
私は貴方の温かくて大きな手を振り払った。

あのとき、彼の手を振り払わなければ
貴方は消えずに済んだのかな?

貴方はその日


交通事故で亡くなったから…


私は今でも後悔し続けてる。

もう絶対人を愛したりしない。

彼のような死者を出さないために

でも…

神様は時に残酷で運命的な出逢いをくれるもの

私、工藤綾女が出逢ったのは

もう二度と交わらないと決めた

水崎慎爾の双子の弟、


水崎新一…