ビターチョコレート

ち、痴漢……。


すみません、陽太さん…。


私も女の子なんです。


どんなにあなたに嫌われようが…痴漢は怖いです。


陽太さんは荷物をまとめて、店長さんにペコっと頭を下げると、私の手をつかんでカラオケ店を出る。


外に出ると、まだ少し寒かった。


陽太さんは私の手を握ったまま歩き出す。



「わわわ、陽太さん!手、手!!」


うわー、私、焦りすぎ…。



「え?………あぁ」


陽太さんは、立ち止まって手を離そうとした。


離そうと……した。


したのに…。


なぜか、私の顔を見つめながら、さっきよりも強く私の手をつかんだ。


うわーーーー!


ちょっとまったぁ!


手をつないでいること+陽太さんに見つめられることで、ドキドキ半端ないよ!


私、絶対に今変な顔してる!!


「顔…赤い」


陽太さんは興味深そうに、つぶやいた。



キャァァァァ!



わかっていることを言われたら、余計恥ずかしい!!