ビターチョコレート

「まったく、あんなおじさんのどこがいいんだか…。メガネっていうのも気に入らないわー」


利奈は呆れた顔で言った。



「利奈、やめてよ。おじさんじゃないでしょ。大学生だよ。それに何が気に入らないの?あんなにカッコいいのに」



メガネなんかとっても似合ってて素敵すぎる。


メガネはあの人のためにあるって感じだよ!!


そりゃあ、利奈が歳下好きなの知ってるけど。



私は歳上がいいの!


私はまだブツブツ言っている利奈をおいて、立ち上がり。


恐る恐る、彼に近づく。


彼は本に目を落としたままこっちを見ない。



「あ、あの!」


思いきって声をかけてみる。



すると彼はこっちを向いた。



う……わ。


初めて私に向けられた視線。


目と目があっただけで、こんなにドキドキするなんて。


彼は無表情でこちらを見つめている。


その視線に頬を染めながらも思いきって言ってみた。


「あ、あの!私は神崎真緒って言います!その…あなたに一目惚れしました!よければ友達になってください!」


い、い、言えた。


ドキドキして心臓つぶれそう。


彼は私を見たまま、何も言わない。


うっ…やっぱりおかしい女って思われてる??