Milky Way~壁の乗り越えかた~

「鷲尾さんと梓の熱愛報道はもちろん知ってるわよね?」

「はい」

「あれ撮ったの恒河君なのよ」

「えっ!?」

「俺、あそこの近くの工事現場でバイトしてるんです」

「あれっ、でも校則は?」

バイトについては厳しいはず。

「その工事、親戚の経営してる会社が請け負ってるんですよ。卒業後そこに就職することと成績を落とさないことを条件に、学校には特別に認めてもらってます。雲雀を口説くために猛勉強しましたから、成績には自信がありますよ」

「馬鹿。そういうこと平気な顔して言わないでよ」

ますます松澤先生は、恥ずかしさに顔を赤くする。

松澤先生にこんな顔をさせるなんて……

「ところで、どうして写真撮って雑誌社に送ったの?やっぱり報酬のため?」

「気に食わなかったから」

「えっ?」

「雲雀が鷲尾奏に夢中になってるのが気に食わなかったから」