それからの私は無言に近い状態で、

午後9時。

ようやく今日に仕事を終えた。

…今日はとても悲しい一日。


気持ちがへこんでいるにもかかわらず、

患者さんの死に目に会い、さらに気持ちは降下。


毎日頑張ってるのに、

この仕事をしてる事がこんなに辛い。


・・・こんな時、

誰かが背中を押してくれたら、

また頑張れる気がする。

でも今日は、看護助手は私一人。

暗くなった廊下をトボトボと歩いて駐車場に向かう。



「…どうした、そんな暗い顔して?」

暗い場所で突然声をかけられ、

驚きのあまり固まる。


「…悪い、驚かせた?」

「・・・真鍋さん、まだいたんですか」


「ああ、仕事が長引いてね」

…私に声をかけたのは、

レントゲン技師の真鍋さんだった。


「オレももう仕事終わりなんだけど、

飯でもどう?」

「…お供します」