透明な君



終話ボタンも押さずパタリと携帯を持ったまま
手を投げ出した。



今日あの夢を見ていなかったら、
サツキの言葉を聞けなかったら



僕はおばさんに潰されて…


頭がおかしくなってただろうな。


瞼を閉じれば
また…キミに逢えるかな。


一面真っ白なカスミソウ…。
甘い香りを放つ
オレンジと白の二本の木
金木犀と銀木犀…。



辺りにとけ込んで
しまいそうなほど
真っ白いサツキ…。



逢いたい…。
逢いにきて…。