透明な君



おばさんの言葉を遮ってポツリと呟いた。


「それでも…」


『えっ!?何か言った?』


「それでも…サツキは…」



おばさんに伝えているんじゃなく。


自分に言っている。



















「それでも、サツキは…僕のことを大好きだと言ってくれました。今までもこれからも、ずっと、ずっと、ずーっと…」










「大好きなんだから…って…」












こらえきれなくて
嗚咽がもれた。



神様はいる。
だって僕に世界で一番のものを残してくれた。



サツキとの永遠が途絶えた時、


永遠が僕とサツキの間だけにでもあればいいのにって


幾度も願った。



でも、もっと
素晴らしいものを

残してくれた。