透明な君



と、いうのも
サツキの父は単身赴任で日本の西の方にいる。


サツキの母は
あまり家にいることはなかった。


朝早く家をでて
夜遅くに帰ってくる。



ほぼ寝に帰ってきてるだけの仕事人間だった。



家庭よりも仕事を大切としているキャリアウーマン。


いつだったか
サツキが
「お母さんは私のこと何も知らないの。だから平気で私の嫌いな冷凍のご飯をテーブルに置いていくのよ…」

と、呟いていたことが
あった。



サツキはいつだって
家庭では淋しさを感じていた…。