透明な君



「ヒトミっ!逃げんなっ聞かれちまったもんはしょうがないだろっ!?」

反応がないまま
ヒトミは加速していった。


くそっ!!
速ぇっっ!!!


「待てって…!」


何を言っても止まる気配はない。
つーか
これ以上喋ると息がヤバい。


体力はあるほうなんだけどなぁ…。

陸上部のエースである
ヒトミの足には
届きそうで届かない。


だーっ!もうっ!!!