透明な君



それでも
足音を忍ばせて
声の主の姿が見えるところ…

階段の下から
2,3段目くらいにゆっくり降りた。


その動作の間にもサトルのうわずった声が耳に響いた。



…誰になんで怒ってるんだろう…?


僕と誰かを勘違いしているのだろうか?

膝を曲げて覗きこむように首を傾げた。


倒れてる…!?


いや…誰かに馬乗りになってる。



誰…?
サトルを怒らせたのは……?