透明な君



腕にグッと力をいれ
ヒトミの肩をつかみ
冷たい廊下に力任せに押し倒した。


左手でヒトミの口を塞ぎ、右手を廊下につけ体を支えた。


「うるせぇから黙ってろって言ってんの。何度も言わせるんじゃねぇ…!」


ヒトミの目は真っ赤で
抵抗しようとして
諦めたように天井を人形のようにボンヤリ眺めだした。



逃げさせるわけにはいかねぇ。

女に手はだしたくねぇし
…どうする?