「ねぇ、先輩。やっぱりデートしません?」
優しい声音で言う圭斗に紗綾は首を傾げた。
「デート?」
「用があるっスか?」
「ううん、ないよ」
「じゃあ、決まりっスね」
紗綾は完全に圭斗のペースに乗せられていた。
彼は最初から強引なところがある。不思議とそこに恐怖や嫌悪感はなかった。それは今もだ。
「どこか行きたいところとかあるっスか?」
「えっと、どこでもいいよ」
「なら、今度は俺の寄り道に付き合って下さいっス」
強引ながらも、彼は意思を尊重してくれようとする。
求められたところで紗綾にはあまり主張がない。それでも強要はしてこない。
もしかしたら、そういうところが楽なのかもしれない。
香澄もそうだ。いつもどこかへ引っ張って行ってくれる。
ずるい生き方だとわかっていても、彼女についていくのは心地よくて、楽しくて縋っていたかったのだ。
「俺が本気だってことちゃんと教えてあげるから」
人の本心などわからない。
今の紗綾には彼が冗談でも本気でも構わなかった。
遅かれ早かれいずれ離れていってしまうなら流されているしかないのだ。
優しい声音で言う圭斗に紗綾は首を傾げた。
「デート?」
「用があるっスか?」
「ううん、ないよ」
「じゃあ、決まりっスね」
紗綾は完全に圭斗のペースに乗せられていた。
彼は最初から強引なところがある。不思議とそこに恐怖や嫌悪感はなかった。それは今もだ。
「どこか行きたいところとかあるっスか?」
「えっと、どこでもいいよ」
「なら、今度は俺の寄り道に付き合って下さいっス」
強引ながらも、彼は意思を尊重してくれようとする。
求められたところで紗綾にはあまり主張がない。それでも強要はしてこない。
もしかしたら、そういうところが楽なのかもしれない。
香澄もそうだ。いつもどこかへ引っ張って行ってくれる。
ずるい生き方だとわかっていても、彼女についていくのは心地よくて、楽しくて縋っていたかったのだ。
「俺が本気だってことちゃんと教えてあげるから」
人の本心などわからない。
今の紗綾には彼が冗談でも本気でも構わなかった。
遅かれ早かれいずれ離れていってしまうなら流されているしかないのだ。

