Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「写真できたからあーげーるー」

 渡されたのは分厚いピンクの封筒。封がされていないそれをそっと覗けば、かなりの枚数の写真が入っているように見える。

「こ、こんなに……?」
「お金のことなら気にしないで、たぁんまり儲けてますからぁ、うふふ」

 気にしないでと言われて気にするのが紗綾だ。

「モデル料ってことで。いやあ、いいもの撮らせていただきましたぁ。ありがとねぇ」

 受け取ってぇ、と半ば無理矢理握らされ、その好意を受け取っておくことにした。

「ありがとうございます」
「あと、これ、黒羽王子に渡しといてねぇ。何か逃げられちゃってぇ」

 黒羽殿、とお世辞にも綺麗とは言えない字で書かれた封筒を渡される。こちらは、紗綾のものよりもずっと薄い。

「わ、わかりました」

 今日、十夜は来ているということだろうか。
 どうせ、会いに行くと決意したのだ。その時に渡せばいい。たとえ、結果がどうなっても、それだけは受け取ってくれるかもしれない。

「じゃあねぇ」

 またフラフラと帰っていく泉水を見送っていると、スルリと紗綾の分の封筒が抜き取られる。