Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「誰とでもベタベタするわけじゃないってだけっスよ。それなりにトラウマもあるわけで、丸っきり嘘言ってるわけじゃないんで、そこんとこ誤解しないで下さいっス。いや、田端先輩に理解されなくても俺は困らないんスけど」

 海斗とその恋人のことだろう。
 さらっと言う彼はどうにか乗り越えられているらしい。

「でも、圭斗君には飯田君っていう親友がいるもんね。私と香澄みたい」

 何とかその話題でごまかそうと紗綾は思ったのだが、圭斗の動きがぴたりと止まる。

「いや、俺、あいつのこと、親友とか思ったことない。少なくとも、先輩達みたいな関係じゃあ……」

 紗綾は唐揚げを箸で掴み上げたまま固まった。

「親友じゃないの……?」

 ぽとりと唐揚げが元の位置に着地する。

「し、親友っス! 大親友っスよ。もうずっと昔からの。腐れ縁っていうか、なんて言うか……」

 きっと、照れ臭かったのだ。そう紗綾は納得することにした。