Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

 放課後、紗綾は決心して、また圭斗のクラスの近くまで行ってみた。
 彼のクラスの方が先にホームルームが終わったようだったが、可能性が全くないわけでもないだろう。
 同時に、あの二人組の女子が残っている可能性もあり、慎重にもなる。
 懲りもせずにきたと怒られるだろうか。会わせたくない気持ちもわかるのだ。
 だから、会えるならば、いくらでも怒られる覚悟はできていたはずだった。
 不審者のようにコソコソしていても仕方がない。

「月舘先輩!」

 一歩を踏み出そうとしたところで声をかけられ、紗綾はビクリとした。

「もしかして、俺に……! って、絶対違いますよね」

 そう笑うのは文化祭の日に声をかけられた男子だった。

「あ、俺、飯田元気って言います。圭斗の親友です!」

 圭斗の友達と聞いて紗綾はほっとする。とりあえず、敵意は感じない。