「あなたは悪い人じゃありません。悪いことに力を使おうとはしていないから」
使おうと思えばいくらでも使い道はあるだろう。今、彼がしていることはあくまでボランティアで高額な報酬を求めることもない。
「そんなこと、君にわかるわけがないだろう? してきたとしたら?」
「いいえ、あなたは誰かを救いたくてさまよっていたんです」
突然、いなくなって、そして、戻ってきた。
「でも、あなたは、本当は人と接するのが怖い。見ることが怖い。心を置き去りにしている。無理して見ようとしないでください。まずは自分の心を見てあげてください」
恋人のことで目を背けてから、彼はずっと前を見ることを止めてしまったように思える。戻ってきたのは彼なりに足掻いて、前に進もうとしたのかもしれない。
何の権限があって、口出ししているのかはわからないのに紗綾は漠然と思う。
使おうと思えばいくらでも使い道はあるだろう。今、彼がしていることはあくまでボランティアで高額な報酬を求めることもない。
「そんなこと、君にわかるわけがないだろう? してきたとしたら?」
「いいえ、あなたは誰かを救いたくてさまよっていたんです」
突然、いなくなって、そして、戻ってきた。
「でも、あなたは、本当は人と接するのが怖い。見ることが怖い。心を置き去りにしている。無理して見ようとしないでください。まずは自分の心を見てあげてください」
恋人のことで目を背けてから、彼はずっと前を見ることを止めてしまったように思える。戻ってきたのは彼なりに足掻いて、前に進もうとしたのかもしれない。
何の権限があって、口出ししているのかはわからないのに紗綾は漠然と思う。

